【7】アイクがフィデルに与えた屈辱

▲アメリカ合衆国第34代大統領 ドワイト・D・アイゼンハワー 1956年ホワイトハウスで
シマジ会長 革命後にフィデルはアメリカに表敬訪問に行っているんだよ。仲良くしようとしたフィデルに、ときの大統領アイゼンハワーは会わなかったんだぜ!

キンパツ君 なぜですか?

シマジ会長 「ゴルフの先約があるから」

全員 えー!

シマジ会長 アイゼンハワーは歴代大統領の中でも特に共産主義者が嫌いな男だったんだよ。でも相手は一国のトップだぜ?恨んだだろうなあ。


【8】 安らかに眠れ、フィデル
キンパツ君 コイーバ エスプレンディードスです。

シマジ会長 RIP、安らかに眠れ、フィデル・カストロ。フィデルに捧げよう。95点。

タケダ もしキューバが今のような疲弊具合になるとわかっているとして、フィデルが革命前に戻れたら、やはり革命を起こしますかね?

シマジ会長 今のキューバでいいんだよ。教育費と医療費が無料の国なんてキューバ 以外にないじゃないか。

キンパツ君
 ヨーロッパも福祉は頑張っているんじゃないですか?

シマジ会長 消費税が20%以上だろ?スウェーデンなんて25%だぜ。比較にならないよ。考えてもみろよ、金がないため勉強するチャンスがない優秀な子がいたら国家的損失だ。

キンパツ君 それはそうですね。

シマジ会長 キューバで優秀な子たちはハバナ大学の医学部に入る。その優秀な子たちの数が凄いから、ハイチで地震が起こったときには、キューバから1000人の医師団が 派遣されたんだぜ。

キンパツ君 1000人!

シマジ会長 昔は犯罪が横行していたのに、今では犯罪がない。「貧しい」ことを理由に 非難する連中もいるだろうが、亡くなった後のキューバ人たちの悲しみ方を見てみろ。まるで父親の死だぞ。

タケダ 本気で悲しんでいますよね。


【9】フィデル・カストロという男の凄み

▲革命前のフィデル・カストロ。愛息の前の父親の表情は優しい。
シマジ会長 フィデルは豪農の息子なんだよ。恵まれていたはずなのに、アメリカの闇、マフィアと歓楽と売春の巣窟になっていた祖国をよしとしなかった男だ。おまけにハバナ大学出の弁護士として富を築けたかもしれないのに、貧しい人の相談を受け続けた男だ。そして、革命で全私有地を国有化したときに、実家の大農園も国家の所有にしてしまったんだぜ。

タケダ そこが凄みがありますよね。できませんよ、なんだかんだ理由をつけて。


【10】銅像をたてなかったフィデル
シマジ会長 怒った実の母親から義絶されているもんなあ。普通ならあれくらいになったら独裁者として銅像を作らせるよ。フセイン、レーニン、チャウシェスク。みんな銅像を立てさせたじゃないか。

ミズマさん そうですよね。

シマジ会長 ナポレオンだって、写真がなかったから自分の絵を各家庭に飾らせた。ところがフィデル・カストロは自分の銅像どころか、偶像も写真も禁止したんだぜ。親友チェ・ゲバラのものは許した。彼のTシャツは売っていても、自分のTシャツは許さなかった。だからあいつは尊敬できる。みんな知っているんだよ。月給8万円の高潔な独裁者だから。

タケダ 考えたらできませんね。自分が英雄とならずに親友チェを英雄にすることだけを認めたなんて。


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上記「」内コメント出典;「リアル・シガー・ガイド」馳星周著(集英社インターナショナル)
馳先生の許可を得ています。


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